平成26年9月の法人税務についてのお知らせです
税理士さんからのお知らせ
特定調停スキーム活用による債権放棄時の取扱いについて
特定調停スキームに基づき策定された再建計画により債権放棄が行われた場合について、平成26年7月8日文書回答を公表した。
小規模企業の再生を支援するために策定された簡易裁判所の特定調停制度を活用することにより債権放棄が行われた場合、国税庁は、法人税法基本通達9-4-2 について損失負担の必要性や再建計画等の合理性が担保されており、合理的な再建計画に基づく債権放棄と考えて差し支えないと回答した。
債権放棄をした債券者の税務の取扱いについて
債権者は債権放棄による額(経済的利益の供与による損失の額)を税務上損金の額に算入することができる。(寄附金とはならない。)
債務免除を受けた債権者の税務上の取扱い
債権者は、法人税法第59 条第2 項(会社法等による債務免除等があった場合の欠損金の損金算入)の適用があるとした。
債権者と債務者の合意に基づくもの
本特定調整スキームは、会社更生法や民事再生法等の手続きによらずに、債権者と債務者の合意に基づいて、債務について猶予・減免などをすることにより、経営困難な状況に陥り本格的な再生処理を必要としている企業の再生を支援するためのものである。
利害の対立するすべての金融機関等が債権者として関わることを前提としている。